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現場から見たプログラミング言語別の給料の実態

システム開発やってると、別の言語覚えたらもっと給料上がらないかなーなんて思ったりしますよね。

2015年版、プログラミング言語別の給与ランキングが出てました。

hrog.net

高給取りの言語は?

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1位がSlaca、2位がPythonとなっていました。
ScalaPythonなんかは身についてる人の数自体が少ないですし、比較的尖った印象も強いので、給料が高いのも納得です。
普通に業務アプリ開発とかやってるだけだとまず使わない言語ですし、身に着くまで勉強してる人はスキルが高いっていうのはさもありなんといった感じ。

最も給料の低い言語がCOBOLってほんと?

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この記事を見てびっくりしたのが、最も平均給与の低い言語がCOBOLってことですね。というのも、COBOLerって単金が高くて敬遠されるイメージがあるからです。
業務アプリ開発の現場では、単金の高いCOBOL開発者を避けたいがために、COBOLで実装された機能を極力減らそうとしていることが多いです。
ので、COBOLの平均給与が一番低いっていうのは眉唾な気がします。

ほんとにCOBOLは儲からないのか

どうしても、COBOLの平均給与が低いことに納得できなかったんですけど、記事の中にこんな記述がありました。

今回の調査も昨年に引き続き、IT職種の求人に強い正社員系媒体の中から下記の8媒体を対象に、求人マーケット分析サービス3Chartを使って、集計分析を行いました。

 あー、なるほどって感じです。
COBOLをやっている人の平均給与が低いわけではなく、COBOL技術者を募集している求人の提示額が低いようです。
おおむね、単金と年齢は比例しますし、現在就業中のCOBOL技術者の給料自体は決して低くないと思います。逆に高いレベルではないかと。

ほんとに儲かる言語は?

ScalaとかPythonを勉強すれば本当に儲かるのか?
個人的にはNOだと思いますね。
大規模システムの開発だと、大手のベンダー、SIerが一次受けになることがほとんどです。
まず彼らは、新しい尖った技術より枯れた技術を好む傾向にあるので、これらの言語を採用したがることは少ないでしょう。
何より彼らはScalaやらPythonに対応したミドルウェアを開発していることがほぼないので、自社ミドルウェアの販売に結びつかないこれらの言語を採用することはまずないと断言できます。

逆にCOBOLはというと、今、世界で現役稼働中のCOBOLソースっていうのは、何兆STEPとかそうゆーレベルで、とても別の言語にリプレース可能な規模を超えています。しかも、古くからあるシステム、特に金融系なんかはCOBOL、汎用機をまだ引きずっていることが多いので、需要自体はある状態です。
特に、若手COBOL技術者でスキルが高い人なんてめったにお目にかかれないので、効率よくキャリアを重ねていけば給料の上がるスピードは他言語を上回ることだってあるかもしれません。

結局言語じゃない

儲かる、儲からないの議論で行くと、お金を生むスキルというのは悲しいかなプログラミングスキルではありません。
・マネージメントができ、複数人の担当者に指示を出せる
プログラマーとは全く別の言語を話す顧客の対応をし、プログラマーの言葉に翻訳できる
この二つが圧倒的な要因を占めることになります。
大手のベンダー、SIerなんかが文系SEを採用することが多いのはこのためですね。
大手にとっては、プログラムなんて下々のIT土方達が書くためのもので、お金を生まないスキルですので、社員にはまず教えません。

フリーエンジニアとして食べていく場合はまた別ですけど、業務開発で給料を多くもらいたいなら、マネージャーを目指すのが早いようです。
マネージャーはマネージャーで責任、コスト、人間関係という技術者が苦手とする分野で戦っていかなきゃ行けないので大変ですけどね・・・